コームフィット技術ガイダンス

コームフィット結合原理とは

ヒートシンクを構成しているベースとフィンの材料のアルミニウムの表面は、空気にさらされて固い酸化膜に覆われています、この固い酸化膜を瞬時に取り除いて、その下に構成されるフィンとベースの新生面同士を圧力にて互いに押し付け ますと金属同士がくっ付き合うためベース、フィン間の熱伝導性が良くなります、これはちょうど焼けた餅の表面を剥いでやわらかな部分をくっ付けた時と同 じ原理です(特許出願中)。さらに圧入時に生じる応力、フィン接合部の曲げから生じる加工硬化を合成してフィンとベースを接合しておりますのでその結合力は単にフィンをベースに押し込んだものとは比べものになりません。以下に結合手順を図示します。

コームフイットに関するQ&A

Q1.フィンが抜けたりしませんか?
A1.コームフイットのベースとフィンの締結はフィンをベース溝に単に押し込んで製作しているわけではありません、フィンの先端はベース溝底部とほぼ常温圧 着状態にありますのでフィンを無理矢理抜こうとするとフィンは切れてしまうほどの接合力があります。

Q2.ロー付けに比べてネジ穴強度は違いますか?
A2.コームフイットは、常温下の圧入、圧着方式からなるヒートシンクであり、炉にて加熱しておりませんので、加熱による材料硬度の低下がないためヒートシンク自体の硬度は、ロー付け加工からなるヒートシンクよりはるかに堅牢であり、発熱素子を取り付けるネジ穴の有効深さは前者に比べて浅くできます。ネジ径=有効ネジ深さで十分と考えます。

Q3.結合の品質はどう行っていますか?
A3.素材受入時の寸法検査及び製造時に圧入時の結合に必要な規定圧力を常にモニターしており製造時にフィン1本ずつのベースに対する結合検査が行われ、万全の品質管理体制が行われています。

Q4.試作品に対する対応はどうですか?
A4.コームフィットは、各標準サイズのベース板を用意してありますが、フィンとベースの接合形状が同じならフィンの高さ、配置場所はある程度自由に変えることがでさます。そのため試作、設計変更において、フィンの位置を変えなくてはならない場合や熱容量が変化した時においてもすばやく適応することができ型代を無駄にしません。

Q5.急激な熱変化によるフィンの抜けはありませんか?
A5.コームフイットはフィンもベースも同じ6063のアルミニウムを使用していますので急激な温度変化のため材質の膨張係数の違いによっておきるフィンの抜けなどの危険性を防止いたします。

Q6.屋外にて使用するのでアルマイト処理を施したいのですが可能ですか?
A6.もちろん可能です、材料は6063のみですからアルマイト処理などの表面処理を施すことができます。

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